【断酒295日目】猫のせいで思いがけず老いを実感する
うちの猫は、高いところに飛び上がるときに「ウニャッ」とか「ンニャッ」とか言います。力が入る瞬間に大声を出すアスリートがいますが、あんな感じ。
先日家で食事中に、猫が何事かいいながら高所に飛び上がったのを見て、なんでいちいち雄叫びをあげるのかという話になり、夫が「あのテニスの選手みたいなものかな」と言い出しました。あのテニスの選手とは誰だ。
「女の‥、ほら。外国人の選手で」
「(そんな選手いっぱいいるやろう)あ、ナブラチロワ?」
「ちがう!もっと最近の選手!」
「えー‥。あ、マリア!マリア………ナブラチロワ?」
「ちがう!」
うっかりナブラチロワと言ってしまったがために、私の頭には、メガネをかけてプレーしているナブラチロワ選手のあの姿しか思い浮かびません。
素直にネットで調べたらいいのに、頑として自力で思い出そうとする夫。なぜか私にもネット検索を禁じるので、仕方なく思い出そうとしました。
それからかれこれ20分ぐらいしてやっと「マリア・シャラポワ」の名前を夫が思い出しました。私も半分合ってたじゃないか。
で、まぁ、思い出せて良かったねで話が終わればいいのですが、今度は夫が「なんでこの話になったんだっけ?」と言い出したのです。
「何でって……なんだっけ?」
完全にジジイとババアの会話です。
思い出そうにも、私の脳内にはさっきまでのナブラチロワに代わって、今度はシャラポワ選手が!
結局、猫のよくわからない鳴き声がきっかけだったのを思い出すのに、さらに20分を要しました。
酒を飲んでいたらアルコールのせいにできるけど、シラフだったのでそうもいきませぬ。完全に加齢の影響かと思います。
脳は、他の臓器と違って死ぬまで成長すると言いますが、私の場合は、どうも衰えるスピードが年々歳々早まっていて、成長が追いつかないんじゃないかと思います。